バスフィッシングにおけるトーナメントは、アングラーがキャッチしたバスをライブウェルにキープし、ウエイイン会場に持ち帰るというのが一般的です。
会場ではアングラーが持ち込んだバスを検量し、そこでスコアが発表されます。
しかし、ライブウェルにキープされ、検量のあとにリリースされるバスへのダメージは非常に大きく、リリース後の生存率は決して高くない、ということをご存知でしょうか。
アメリカのサイト「louisianasportsman.com」に2014年11月に掲載された記事「”Do released bass live to fight again?” by Jerald Horst」はトーナメント後にリリースされたバスの行く末についてレポートされており、非常に興味深いためご紹介します。
キャッチ後72時間以内に22%がデッド
レポートをするにあたり行った検証は、以下のような内容だったそうです。
- テキサス州東部のプライベートレイクで2人のアングラーによる4つのチームがルアーとライブベイトを使い、35cm以上のバスを30匹、キャッチ。
- 釣ったバスにはタグを付け、ライブウェルにキープ。すべてのバスのフックが掛かった位置や出血がある場合はその旨も記録。
- フックを飲み込まれた個体はラインをカットし、無理に外さずそのままにしていた。
- ライブウェルで15分、キープされたバスはその後、水深6mのイケスに移し、72時間後にリリース。
4チームでそれぞれ30匹のバスを釣るというミッションを2回。つまり240匹のバスで検証したのですが、72時間の間に22%のバスがデッド。そのうちフックを飲み込まれたバスは48%、フックがえらに掛かったバスは17%、口に掛かったバスは20%でした。また、240匹のうち19匹に出血が見られ、そのうち約半分の9匹が死んでしまうという結果になりました。
ほとんどのバスは元の場所に戻らない

また、テキサスの生物学者によるリリースバスの分散についての調査では、14%のバスが釣られたエリアに戻っていることが確認できたものの、多くは元の居場所に戻らないことが判明。別の生物学者による見解では、その理由の最たるものは、リリースされたバスのコンディションは決していい状態ではないことを示唆している、とのことでした。
リリース後に死んだバスの割合は22%、トーナメント中に約5%がデッド。合計致死率は27%となります。リリースされたバスのうち22%は再び釣られたという結果もあり、それらのバスはリリース後の死亡率27%がさらに上乗せされることになるのです。
再び釣られ22%以外の個体がどう生存しているかは不明ですが、ウエイイン後にリリースすることを繰り返せば、バスが減少を繰り返すことは火を見るより明らかです。
限りある資源を大切にしながら楽しむ
バストーナメントの対象となるブラックバスは限りある資源です。いつまでもバストーナメントを続けるために、魚への負担の減少および保護は、軽視できない案件です。
そんな背景からバスプロサポートが独自開発を行なったのが、「スマートスケール」アプリです。
Major League Fishing Japanでは、バスを釣った場所から移動させず、ライブウェルに長時間キープしない、デジタルウエイインを採用しています。さらに、その場でスコア登録できるのが、スマートスケールなのです。
釣ったバスとデジタルスケールのスコアを、アプリを通して撮影し、本部に申請します。本部ではバスのサイズ、スケールのウエイト、申請されたスコアに齟齬がないかを確認したうえで承認。するとその場でスコアが登録されるという、過去に例を見ない画期的なアプリなのです。
また、イベントへのエントリーや、エントリーフィーの決済もアプリで行えるため、バストーナメントの参加からスコアの登録、ランキング発表までワンストップ。これからもバストーナメントを楽しむために、私たちはスマートスケールが日本中に普及することを願ってやみません。
スマートスケールでバスにやさしいトーナメントを。
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